結論から言うと、青色申告ソフトでおすすめなのは以下の3つです。
青色申告ソフトの市場シェアは、上記3つのソフトで約95%を占めています。
参考データ:クラウド会計ソフトの利用状況調査
なので、いずれかのソフトを使っておけば基本問題ありません。
どのソフトも評価が高く、実績のあるソフトです。
ただ、そうは言われても、3つのうちどれを選んだらいいか迷ってしまいますよね。
そこで、実際に青色申告ソフトを使っている個人事業主の筆者が、以下の内容についてくわしくご説明していきます。
- 青色申告ソフトを選ぶ3つのポイント
- 青色申告ソフト全16商品比較
- おすすめの青色申告ソフト3つの特徴と比較
この記事を読むことで、あなたに合った青色申告ソフトがどれなのかハッキリとわかるようになります。
青色申告ソフトを購入しようか検討している方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
青色申告ソフトを選ぶ3つのポイント
青色申告ソフトは、3つのポイントをおさえて選べば失敗することはありません。
- クラウド版を選ぶ
- 有名な商品を選ぶ
- サポートがある商品を選ぶ
①クラウド版を選ぶ
青色申告ソフトには、大きくわけて2種類あります。
- クラウド版
- インストール版
クラウド版とインストール版の大きな違いは、「データが保存してある場所の違い」です。
クラウド版はクラウド(ネット上)に、インストール版は自分のPCに保存する形なんですね。
クラウド版はネットさえあれば、どこからでもどんな端末からでも操作できるのに対して、インストール版はソフトをインストールした自分のPCからしか操作することができません。
クラウド版とインストール版の詳細な違いは、以下のとおり。
クラウド版 | インストール版 | |
使い方 | ネットにログイン | インストールしたソフトを開く |
ネット接続 | 必要 | 不要 |
対応機器 | PC、スマホ、タブレット | PCのみ |
OS | Window・Mac | ソフトによる |
複数機器からログイン | 〇 | × |
自働バックアップ | 〇 | × |
バージョンアップ | 無料 | 有料 |
安さ | 〇 | × |
クラウド版は、ネット接続しないと使えないこと以外は、すべての面でインストール版よりも勝っています。
自宅でインターネットが使えない人はあまりいないと思うので、クラウド版を選びましょう。
個人的に、インストール版は断固おすすめしません。
なぜなら、PCが突然壊れたときにソフトのデータも一緒に消えてしまうからです。
青色申告の場合、帳簿は7年間保存しておく必要があります。でも、PCの寿命は平均5年前後です。
ということは、突然PCが壊れて帳簿データが消えてしまい、取り返しのつかないことになってしまうことは十分あり得るわけです。
こまめに外付けHDD(外付けハードディスクドライブ)にバックアップをとっておけば最悪の事態は防げますが、バックアップを取った日から先のデータは消えてしまいます。
定期的にバックアップする手間ももったいないですし、必ずクラウド版を選ぶようにしましょう。
もし自宅にインターネットがなくても、スタバなどWiFiがあるところに行けばネットに接続できるので大丈夫ですよ。
近くにWiFiがあるカフェがない人はや、いちいち行くのが面倒な人は、ポケットWiFiを契約しましょう。
ポケットWiFiを契約すれば、自宅でも外でも、どこからでもインターネットを使えるようになります。
おすすめのポケットWiFiは、今なら「クラウドWiFi」
通信量無制限で使えたり、
しかも、他社のポケットWiFiは期間が経つにつれ月額料金が上がってしまうものが多いんですが、クラウドWiFiは料金がずっと月額3,380円(税抜)で、見せかけの詐欺的な料金を掲げている会社よりも安く利用できます。
ポケットWiFiが必要な方は、必ず「クラウドWiFi」
②有名な商品を選ぶ
青色申告ソフトを選ぶときは、有名な商品を選ぶことも大事なポイントです。
なぜなら、有名でない商品だと、サービスが終了するリスクが高いからです。
実際に、2021年にサービスが終了する青色申告ソフトもありました。
他の一般的なサービスだったら、サービスが終了しても他社に乗り換えれば済む話ですが、青色申告ソフトとなるとそうもいきません。
青色申告ソフトの操作の仕方は、各社ごとに結構ちがってきます。
なので、会計上の知識がないのにデータをそのまま移行しようとすると、変なふうに計上されてしまうこともあるんですよね。
それに、1から操作を覚えなおすのも大変です。
ですので、青色申告ソフトは大手の有名な商品から選ぶようにしましょう。
③サポートがある商品を選ぶ
サポートがある商品を選ぶことも、大事なポイントです。
なぜなら、確定申告がはじめての人は必ずどこかでつまづくからです。
実際に、私は何度もつまづいて、そのたびに知識がある方に相談を繰り返してきました。
「いざとなったらオペレーターの方に相談できる」
という選択肢があるのは、初心者にとってはとても心強いものです。
特に初心者の方は、オペレーターの方に相談できるプランがある商品を選ぶようにしましょう。
おすすめできない青色申告ソフト【全16商品比較】
先ほどご説明した3つのポイントを軸に青色申告ソフトを見てみると、13商品は除外対象となりました。生き残ったのは3商品だけです。
クラウド | 有名商品 | サポート | |
みんなの青色申告 | ✕ | △ | △ |
MJS かんたん!青色申告 | ✕ | ✕ | △ |
ツカエル青色申告 | ✕ | ✕ | △ |
やるぞ!青色申告 | ✕ | ✕ | △ |
青色申告らくだ | ◯ | ✕ | ✕ |
わくわく青色申告 | ✕ | ✕ | △ |
Macの青色申告 | ✕ | ✕ | △ |
かるがるできる青色申告 | ◯ | ✕ | ✕ |
会計詩 青色申告 | ✕ | ✕ | ✕ |
フリーウェイ確定申告 | ✕ | ✕ | ✕ |
ブルーリターンA | ✕ | △ | ✕ |
やよいの青色申告 | ✕ | ◎ | ◎ |
青色申告スマート | ✕ | ✕ | ✕ |
やよいの青色申告オンライン | ◯ | ◎ | ◎ |
freee | ◯ | ◯ | ◯ |
マネーフォワードクラウド確定申告 | ◯ | ◯ | ◯ |
生き残った3商品について、特徴などくわしくご説明していきますね。
おすすめの青色申告ソフト3選
先ほど比較したとおり、おすすめの青色申告ソフトは以下の3つです。
前提として、どのソフトも「初心者でもかんたんに操作できる」という点は変わりません。
どれを選んでも、設計がしっかりしているので問題なく使うことができます。
違うところは、実績や料金設定。あとはサポートやスマホアプリの評判あたりですかね。
具体的に見ていきましょう。
各社の青色申告ソフトのシェアはどれくらい?
まずは、3社の市場全体のシェアをくらべてみましょう。
最新データによると、クラウド会計ソフトの利用シェアは以下のようになっています。
3社でクラウド会計ソフト市場の94.6%を占めており、内訳は
- 弥生:56.7%
- freee:21.1%
- マネーフォワード:16.8%
であることがわかります。
アンケート人数は1,518人ですので、十分信頼できるデータといえそうです。
つまり、シェア的には「やよいの青色申告オンライン」
freeeのHPにはシェアNo.1をうたっていますが、2016年の古いデータなので騙されないようにしてください。
2020年のシェアNo.1は弥生のソフトです。
下記が、デジタルインファクトによる実際のデータになります。
>>第四回 クラウド型会計ソフトの利用動向調査を実施しました
※デジタルインファクトは2016年8月以降調査を実施していません。
べつの調査機関のデータも調べてみましたが、2017年のデータしかなかったので、こちらも信用することはできませんね。
>>3強が戦うクラウド会計ソフト市場(1) 導入ユーザーの動向を徹底調査
ということで、最新データが1社しか出していない以上、現状のシェアは弥生がNo.1ということで間違いないですね。
やよいの青色申告オンライン
やよいの青色申告オンライン
- 業界最大手の弥生が提供するソフト
(弥生は売上実績が21年連続No.1) - 「ITreview Grid Award 2020 Spring」の青色申告ソフトカテゴリで、認知度・ユーザー満足度が共に高い証である「Leader」賞を受賞
- クラウド会計ソフトの利用シェア断トツNo.1
- コスパNo.1(月額料金が元々安いうえに、1年間無料で使えるキャンペーン中)
- 業界最大規模のサポート体制
- スマホアプリの評判は悪い
1978創業で歴史ある会社が作っているソフトなので、安心感がハンパないですね。
数々の賞を受賞していたり、クラウド会計ソフトの利用シェアも他社を2倍以上引き離して1位の座にいたりと、まさに「王者」に君臨しているソフトですね。
料金も安いですし、サポート体制は画面共有までしてくれるなど、業界最大手だからこそ提供できる「質の良さ」が光ります。
悪い点は、スマホアプリの評判が悪いことくらいですね。
ただ、PCやタブレットから利用する分にはこのアプリがなくても快適に操作できるので、スマホしか持っていない方以外は気にしなくていいと思います。
私はスマホアプリを使わずPCだけで操作していますが、特に不自由に思ったことはなく満足していますので。
みなさんが気になるかもしれないのは、レシート取込アプリの評価が悪いことですね。
「レシートがたくさんあるからスマホで撮影して楽に済ませたい」という方はやよいの青色申告オンラインは向かないかもです。
なので、そんな方はアプリの評判が良い「freee」
私はレシートもPCで直接入力しちゃってるのでこのアプリを使わなくてもレシートは処理できてるんですが、レシートがたくさんある方は大変だと思いますので。
freee
freee
- クラウド会計ソフトの利用シェアNo.2
(HPにはNo.1と書いているがデータが古い) - スマホアプリの評価は1番良い
- 月額料金が高め
freeeは一時期広告をすごく打ち出していたので、ご存知の方も多いかもしれません。
freeeの良さは、スマホアプリの使い勝手が良いという1点につきます。
Google Playの評価は4.0、App Storeの評価は4.4と、青色申告ソフトのアプリのなかではぶっちぎりのトップです!
PCを持っておらず、スマホですべてを完結させたいという方はfreeeを選びましょう。
デメリットは、月額料金が高めなことですかね。
スマホをメインで使うのであれば、領収書が5枚しか撮影できないスタータープランでは足りないので、スタンダードプランに入ることになります。
となると、月額2,380円(税抜)かかることになるので、ほかのソフトよりもちょっと割高になっちゃうんですよね。
たとえばやよいなら、操作に慣れたら年間8,000円(税抜)で済ませることができるので。
個人的には、今PCを持っていない人がわざわざPCを買うのは高いので、PCを持っていない人は「freee」
マネーフォワードクラウド確定申告
マネーフォワードクラウド確定申告
- クラウド会計ソフトの利用シェアNo.3
- マネーフォワードクラウド確定申告を購入すると他のソフトも利用できる
・クラウド請求書
・クラウド経費
・クラウド給与
・クラウド勤怠
・クラウドマイナンバー - 従業員がいるなら1番便利
- スマホアプリの評判は悪い
マネーフォワードクラウド確定申告は、他の各種ソフトも利用できるところが最大の強みです。
従業員の給与計算や勤怠管理ができるので、従業員がいる方は作業がめちゃくちゃ楽になります。(※従業員がいなくても利用はできます)
やよいほどではありませんが、料金も安めなので利用しやすいです。
電話サポートがある「パーソナルプラス」は高いですが、「パーソナルミニ」や「パーソナル」でもチャットやメールは利用できるので、そちらにしておけばよいでしょう。
もし契約するなら、おすすめは「パーソナル」ですね。1ヶ月無料なので。
スマホアプリについては評判が悪いのであまり期待しないほうがいいですが、PCがある方ならまったく問題ありません。
まとめると、マネーフォワードクラウド確定申告
続いて、3社のソフトを個別に比較してみていきましょう。
【青色申告ソフト比較】やよいの青色申告オンライン vs freee vs マネーフォワードクラウド確定申告
おすすめソフト3つの特徴をご説明してきました。
でも、「どれを選ぼうかまだ迷っている」という方もいますよね。
なので、3社のソフトを一斉に比較して見てみましょう。
弥生 | freee | MFクラウド | |
実績・シェア | ◯ | △ | △ |
サポート体制 | ◯ | △ | △ |
スマホアプリの操作性 | ✕ | ◯ | ✕ |
PC・タブレットの操作性 | ◯ | ◯ | ◯ |
従業員向け機能 | ✕ | ✕ | ◯ |
料金の安さ | ◯ | ✕ | △ |
それぞれ一長一短あることがわかりますね。
結論、青色申告ソフトは以下を基準に選べばOKです!
- 実績No.1のソフトを使いたい人、手厚いサポートを受けたい人、少しでも安く済ませたい人
→やよいの青色申告オンライン
※1年目は業務相談もできるトータルプランにして、慣れた2年目以降はセルフプランにするのがおすすめです。 - スマホですべて完結させたい人
→freee - 従業員を雇っている人
→マネーフォワードクラウド確定申告
どれを選んでも失敗することはありませんが、もしそれでも迷うのであれば、やよいの青色申告オンライン
実績No.1のソフトで料金も安いですし、実際に私も使って大満足でした。